夢人



獄寺誕生日お祝い小説です
意味わかんな〜い!っていう方は
遠慮なく聞いて下さい!!
華麗に答えます…








好きです

大好きです

愛してます



誰よりも




私は貴方を誰よりも愛おしく思う

貴方を大切にしたい



俺は貴方がほしい

貴方の全てがほしい



だから愛し合いましょう
誰にも邪魔されない二人だけの世界で







真っ暗な静かな世界で粗い息が二つ聞こえてくる
リズムを打つかのように吐かれる
二つの息は交わるほど近かった

苦しそうな声が聞こえてくた



「あっ…う…あ…やっ…」

栗色の髪の少年は暗い闇のなか寝かされていた
少年の小さい体は細かく震えており
必至に声を出すのを堪えようとしている
体全体を汗びっしょりとかいている

少年の上には銀髪の少年が
少年の手を掴み逃げられないように拘束していた
少年の言おうとする事に耳を傾けようとはせず
強引に少年の唇に口付けをする

そして

それは唇から体へと移動し
少年の体にキスマークが次々と残されていった



「や…やめ………獄…で…ら君」

下にいる少年の目から涙が零れ落ちる







「…ら君…ご…ん…獄寺君!」

世界がいきなり現実と化する

「じゅ…代目?」

獄寺はゆっくりと声がする方へ顔を向ける
そこにはツナの姿が

「どうしたの?ぼーとしちゃって…」

心配そうに獄寺の顔を見る
距離が…



かなり近い…



「………だぁぁぁぁ十代目!もう大丈夫です!
全然大丈夫です!今なら骸も瞬殺?って感じです」

サカサカサカと
後ろに物凄い速さで下がって行く
そして
意味の解らない事を言いながら
ガッツポーズをとっていた…

「は…ははは…」

流石に無理あり過ぎかと思いながら苦笑いをする獄寺
あまりの事にツナはキョトンとしている

「な…なら良いけど…」

元いた場所にハイハイしながら戻って行くツナ

そう
今日はツナの宿題のため
獄寺はツナの家にやって来ているのだ

「……」

流石十代目!
心がお広い!!
俺の意味のわからぬ行動の
真意を聞かないで下さるなんて…



は!



十代目のプリティーO・SI・RI

素晴らし

いや

かわい過ぎです
プリプリしてて今すぐ触りた…

って



「ちがぁぁぁぁぁう」

元の場所に戻りかけてたツナは
振り返り獄寺に視点をあわせる
今度はあるいみ心配そうな顔をしながら

「ご…獄寺君?」

気まずい沈黙が流れる

しまった!
と心の中で思う獄寺

「俺やっぱり大丈夫じゃないみたいです!帰りますね」

この沈黙に耐え兼ねた獄寺はスッと立ち上がる

「では十代目!
解らない所がありましたらメールでご連絡下さい」

そう言いながら物凄い速さで帰って行く
台詞を言い終わる頃には既に獄寺は表にいた

「え?獄寺君?」

呆然と獄寺が差って行った後を見るツナ…

「宿題…全部解らないんだけど…」





暫くしてやっと獄寺は足を止めた
全力疾走したので多少息が上がっていた

「ハァッ…ハァッ…くっそ…やっちまったぜ」

ツナとの大事な時間を自分の妄想のおかげで
見事壊してしまった獄寺はかなりガッカリしていた

止めていた足も動き出し
家へ向かって歩きだした




夢…


ここ最近よく夢を見る
十代目の夢だ

これを見るようになったのは
十代目へ向ける思いが
敬愛ではなく愛だと気付いた頃からだ


初めは遠くから見ているだけ…

日に日に十代目との距離は縮まっていって
次第には手を繋ぎ初め
次の日には抱き合い
またその次の日にはキスを…

十代目との距離が零になった

何故俺はこんな夢を…

「あ…もう家か…」

知らないうち家の玄関の前に立っていた獄寺は
ポケットから鍵を出し
なれた手つきで鍵を開ける
そしてそのまま誰もいない
静かな世界へと入って行く




「獄…寺…君…」

今日も悲しそうに泣く小さな少年
精一杯な声で呟くその名前は
とても甘く聞こえた

「は…あ…」




小さな少年を汚していく銀髪の少年
縋るように抱き着く小さな少年


何回…


小さく純粋な少年を汚した事だろうか…



一体…


いつまで…





ガタッ


「獄寺…どうした…」

先生の声がする

ここは2‐Aの教室
ただ今社会の時間である
その中1番前にも関わらず
堂々と寝ていた勿論先生は注意したが無視
そんな獄寺は突然
何かを恐れるかのように立ち上がった
そして
それにびっくりした先生と生徒達は
ずっと獄寺にがん見であった

獄寺は酷く息が乱れていた


「はぁ…はぁ…………また…夢…」

獄寺は乱れた息を落ち着かせる

そして教室のドアを豪快に開け
堂々と授業をサボりに行った

「ご…獄寺!何処に行く!」

先生は黒板に書いていた事をやめ
獄寺を止めようと獄寺に駆け寄る

「ぅるせ!何処行こうが俺の勝手だろうが!」

この時の獄寺はやけにイラついていた

その場にいたツナが恐怖を感じるほどに…


「……ん?どうした?」

熟睡していた山本が眠たそうな顔をしながら
近くの奴に聞いていた





一方獄寺はそのまま保健室に向かっていく

「ん?なんだ隼人か…
ここは休憩所でもホテルでもないって
前から言ってるだろ」

白衣をきたオッサン…

シャマルが椅子に座ったままこちらを見る

「けっ良いじゃねぇか…どうせ空いてんだろ?」

そのままズカズカと中に入っていく…
そしてそのままベッドに向かう

「はぁ…
どうせ寝るんでも女の子なら
大歓迎なんだけどな」

そういいつつも快く場所を提供してあげるシャマル

「で…どうした?隼人」

真剣な顔付きになる

「あ?」

「お前がここに来るって事は何かあったんだろ?」


ひっそりと自分の中に隠していた
モヤを見抜いた

流石は腐っても医者
見事的中である
いや
これはむしろ医者と言うより…

保護者として…


の方が正しいのかもしれない


「なぁ…シャマル…
好きな奴の夢をみるんだ」

靴を脱いでベッドにねっころがりながら聞く

「あ?ツナか?」

さらりとツナの名前をだす
獄寺は顔を真っ赤にしながら
シャマルの方を改めて見た

「照れるな!照れるな」

シャマルはあまりその事に気にかけず
笑いながらそのまま話を進めるよう言う

「その…夢で…なんだ…あ…アレを………」

何だかハッキリしない獄寺は
さっきからずっと俯いたままだ

「あれ?………ああ」

シャマルが何かに気付いたようだ

「おめでとう隼人!お前も立派な男だ」

おもっいっきり獄寺の肩に手をのせ
ガッツポーズをとられてしまった…



「は?何言って…」

「……そうだな…
隼人はやっぱし少し度胸が必要だな…」

シャマルがもう何を言っているのか
獄寺には全くもって解らない ………










放課後




「シャマル…用って何?」

高い少年の声が…
ツナの声だ

「って何だよ!居ないじゃないか!」

ツナを呼び出したにもかかわらず
その本人が呼び出したその場にいない事に
ちょっとムッとする
そのまま教室に戻り帰ろうと
保健室を出ようとした時…

保健室の中に何処から入ってきたのか
強い風がふく
その拍子に獄寺が未だに使っている
ベッドの周りのカーテンがめくり上がる
その向こうには
すっかり熟睡した銀髪の綺麗な顔立ちをした獄寺が…

その姿は普段からは
想像も出来ないほどツナには美しく見えた


「獄寺君…ここにいたんだ…」

そのまま獄寺のいるベッドに足を動かす





「あ…やぁ…」

また同じ夢だ…


俺の下であがく小さな少年

俺は喜びと罪悪感の気持ちで一杯で
夢では一言も喋らなかった



俺が憧れ恋い焦がれていた人
俺の大事な人
傷つく貴方の姿を俺は見たくない

でも

気付いてしまった



貴方を愛してる
貴方を手に入れたい


遠くから見てるだけ
近くにいるだけそれでは
俺は満足していない

自分の気持ちを偽る生活なんて…



いつから俺はこんなにも
欲張りになったのだろう



愛してます誰よりも










「ん?」

いい香りがする…

とても
安心する…



その香りは獄寺を現実に引き戻す

「獄寺君?起きた?」

十代目だあ…
そうか…
これはまだ夢なのか
十代目… 愛してます

しかし俺は男
告白した所でフラれるのは明確だ

きっとお優しい十代目は
俺をフルのにためらい 傷つくだろう
だから俺はこの気持ちを隠す
心を偽る



でも…



夢の時位は良いですよね? 十代目


「十代…目…」


まだ開ききってない目でツナを見る
そしてゆっくりとツナの頬に手を持っていく

「獄寺君?」

「愛してます…誰よりも……」


静かに微笑み
また…
眠りにつく


突然の獄寺の愛の告白に
ツナは顔が真っ赤だった


「……バカ……知ってるよ…
そんなの…俺だって…」


小さく呟かれたその言葉…
獄寺が聞いたらなんて言うのだろうか…
慌てふためくのか
それとも…



ツナは拳を振り上げ
おもいっきり獄寺の腹に叩きつけた


「ふがぁっ!!」

「起きた?獄寺君」

ニッコリと少し黒みがかったオーラを
出しながら微笑む


「はっ!すいません!
十代目…待たせてしまって」


意識がハッキリしたようで
獄寺はピョンと跳び起き
ベッドの上で正座して謝り続ける


「じゃ…行こう」

獄寺は驚く
ツナが手を出していたのだ

いつもなら
あまりスキンシップを好まないツナだが(山本は例外)
自分からやってくるのは至って珍しい


「十代目?」

ニッコリと微笑むツナ
それを見た獄寺はツナの手を握ろうとする

しかしツナと獄寺の手が後僅かで触れそうな所で
突然ツナの手が消えた

手を空振ってしまった獄寺はバランスを崩し
ベッドの下へと落ちてしまった


「さあ…行こっか!」

ツナは満面の笑みを浮かべながら
スタスタと保健室を出ていく


「ま…待って下さい!」

急いで体制を戻しツナの後を追いかてった
長い廊下には二人の姿しかいなかった









あの日を境に俺はあの夢を見なくなった…



あの日…



俺は解ったからだ


夢…


それは見る人の
願望・想像・真実を映す鏡


「俺の望みは…」










「獄寺君!」

小さな少年がニッコリと笑いかける


長い長い廊下の真ん中外から
照らされる夕焼けが少年を照らす

「大好き!!」

その言葉には偽りなどない
本物の


俺が愛してた人の
本物の言葉



彼のその言葉に俺は涙を流した



彼を大切にしたい
俺は今までそう思ってきた

しかし
彼を傷付けたくないと理由をつけて
俺はフラれる事に恐れていたんだ


やっと解った
あの夢の意味が…

俺の望みが…



俺の望みは…



「愛していますよ…十代目…」

やっと言えた自分の気持ち

心を隠す偽りの生活に終りがきた…




夢から俺へのメッセージ


「もし宜しかったら付き合って下さい…」














-END-










あとがき

やっと終わりました
今回の話の本当の話は実は…
表では忠実な獄寺を演じているが
実は夢の中では
ツナを汚しまくって楽しんでる…


っていう
超悪者獄寺話にしようと
おもったのですが…
あれ?



ただの
ヘタレ獄寺の話じゃねぇか!!
悪のあ の字も入ってないぞ〜!
って感じになっちゃいました


ちなみに
獄寺の願いは勇気を出す事です
あの夢は
こうでありたい自分を映し出していた訳ですよ
(えそうなの!?)

時間の経過
及び
夢世界へのチェンジが
激しかったため解りにくい点がいっぱいあると
思うんです…

特に
最後のほうなんか


解らない点は聞きに来て下さい!!
ちゃんと説明します



今回はいかがわしい点もありましたが
最後までご愛読有難うございました


これでもなるべくいかがわしいのは
自重しましたよ





まじで…