不変






















十月十一日


今日のボンゴレ本部はやけに静かだ…


人の気配がまるでない
そんな静かな世界で一つの足音がする

ジョットだ…


朝の日課のラジオ体操も終え
これから執務室に向かうようだ


ガチャ


さぁ今日も超真面目に仕事をするのかと思えば…

ジョットは椅子に腰をかける
そして暫くの間何かを待つかのように
机に肘を付き俯いていた








ずっと伏せていたせいか
いつの間にかジョットは眠っていた

ユラユラと揺れるジョットの頭


ガンッ!!

勢いよく机に頭がぶつかった
流石に今ので起きたジョットは
おでこを赤くしながら顔をあげる
そして真面目な顔でこう言った


「静かだな…」


はっきり言って全然きまっていない

でも確かに1番騒がしい時間の
お昼時でも人の声はない


今までポケットに入れといてあった手袋…
グローブを出し…
机の上におく




静かだ



植物達が掠れあう音がする






するといきなりドアが勢いよく開けられた…
それと同時にいくつかの銃声が暫くの間鳴り響いていた

沢山の破壊音が部屋一杯に聞こえてくる
ジョットは直ぐに机を盾にしたので無傷だ…
机に置いてあったグローブを手にとりそれを手にはめる
突然突入してきた奴らはひたすら銃を撃ちまくっている…


すると…



机の後ろから何か黒い物が飛び出してきた


それは弧を描くように大きくジャンプし
侵入者の背後へと素早く移動した


そして侵入者の銃は知らないうちにドロドロに溶かされていた


「う……うわぁぁぁぁぁ!なんだコレ…熱い!!」


侵入者は銃を捨てる

机の後ろから飛び出してきた黒い物体の正体はジョットであった
ジョットの手には炎をまとうグローブがあった
ジョットは直ぐに侵入者の方に手を向け…
こう言った


「抵抗はやめろ…お前らなど俺は…直ぐに殺せる……」


脅すかのように語りかける


「誰が主犯だ……
大人しくはいてくれれば…
お前らは見逃してやる…」


こんなに大きな音がなっても誰もこない…


やはり…


「無駄だ…ジョット………奴らは口を割らないぞ…」



長い廊下の奥の方から声がする


とても聞き覚えのある声だ…

声は段々こちらへと近づいてくる 人影が見える…


薄暗くて顔がわからない





しだいに顔が明らかになっていく


「久しいな…ジョット……四ヶ月ぶりか?」


「ジェックス…」


そこにはジェックスの姿があった

ジェックスは背の低いジョットを見下すかのように見下ろし…
奇っ怪な笑みを帯びていた





−NEXT-








久しぶりにジェックスが登場しましたね
さてさて  この後どうなるんでしょうね?