Xmas illusion






















最近…


僕の恋人の綱吉が素っ気ないです

廊下ですれ違っても無視
昼はいつも通りに昼ご飯に誘おうと教室に向かうものの綱吉はいない
そしてなによりも
放課後綱吉を見つけて話かけても軽く遇われる
これはもうアレだね
浮気だね浮気



わぉ
いい度胸じゃない綱吉
僕に浮気するなんて


少し綱吉にはおしよきが必要かな?





「やぁ…綱吉」


さぁまずは群れを片付ける時みたいに
少し脅すように軽く挨拶



「こんにちは…雲雀さん」


ニコッ



ああそんな可愛い顔で笑いかけないで

でも可愛いなぁ

じゃなくて




「ちょっと………いいかな?」




再び元の態勢に戻ろうとするが
さっきの笑顔のせいで僕のペースはガタ落ちだよ
流石は僕を落としただけあるね手強いな



「あ…すいません…用事があるんで」



綱吉はそう言ってスタスタと僕の横を通り過ぎて行った


僕の呼びかけを断るなんて
そんなに…
その相手がいいのかい綱吉



生まれて始めてショックと言う感情を体験した僕は
ただただ
その場に立っている事しか出来なかった












あれから一週間
学校は冬休みに突入していた


そんな学校には用事や部活で
来ている奴らがちらほらいる
雲雀もその一人だ

だが部活も委員会も入っていない綱吉は学校に来るわけもなく
風紀の仕事で毎日
学校に登校していた雲雀は長い一日を過ごしていた



「はぁ…綱吉と何日会ってないんだろ…
いやそれよりも何日会話をしてないんだ?」



うわぁぁぁぁぁと奇声を上げながら
華麗に書類のチェックをしていく



お茶をいれていた副委員長の
ストイックリーゼント草壁は
呆れるかのような顔をした



「そんなにお会いしたいのでしたら
会いに行かれたらどうですか?」



奇声の後ベターと机に寝そべる雲雀の横にお茶を置く



「馬鹿哲……
会いに行くなんて余裕がなさそうで
カッコ悪いじゃん」



ちらりと草壁の顔を見つめる



「実際に余裕がないように私は見えますが」



図星を言われ雲雀は何も言えなかった

それでも反抗するかのようにプイッと顔をそらし
また自分の腕の中にうずくまった



「はぁ…綱吉……」





結局…




来てしまった…





こんにちは雲雀です☆
ただ今草食動物もとい僕の彼女(!?)
沢田 綱吉の家の前にいまぁす












…………………












なんで僕は此処にいるの!!??
これじゃ本当に僕が余裕がないみたいじゃないか!!



いやいやそうだ見回りをやってたら
自然と来ちゃったんだな



うん



きっとそ「ありがとう獄寺君」

綱吉の家から誰か出てきた!!
雲雀は素早く物影に隠れる



「あれは…草食動物その2じゃないか」



綱吉の奴カッコイイ彼氏をほっといて
忠犬とチチクリあいですか?
いいご身分じゃないか綱吉



「それでは十代目…ご武運を」



獄寺が去っていたき一息ついた後
家に戻ろうとした時 綱吉の後ろから懐かしい声が



「やぁ…久しぶりじゃない…綱吉」



ふふふ
今に見てなよ綱吉
僕を放置した事後悔させてあげ…「雲雀さん!いい所に」



!?


え?
そこは普通頬を染めて嬉しがる場面じゃないよ?
浮気がバレタ時ってもっと焦るもんじゃ…



「ちょっと待ってて下さい!!」



そう言って綱吉は勢いよく家へ駆け込んで行った




雲雀は想像とのギャップに頭がついて行けなかった










暫くして




「お待たせしました!」



さっきとは打って変わって
綱吉はボロボロの状態で現れた
一体この数分でこの家の中で何が起きたのか
少し…
気になったがそこをあえてスルーするのが僕だ



「あの…雲雀さん………コレ」



綱吉は家からとってきた物を僕に渡した



「紙袋?」


「違います!その中を見て下さい!」



綱吉からソレを受け取り僕は
ガサガサと紙袋に入ってる物を取り出した



「毛玉の集まり?」


「マフラーです!!!」



中から出てきたのは100l手作りの
いびつマフラーだった

コレ…
なんか軽く怨念がこもってそうな勢いなんだけど



「め……メリークリスマス!!」









……………





数秒の間沈黙が流れる


「え?」


「もしかして忘れてたんですか?
今日はクリスマスですよ」



綱吉はニッコリと笑いかける
クリスマス?
そういえばそんな日あったなぁ…



「もしかしてコレを作る為にここ最近…
ずっと音信不通だったの?」


「え?あ…はい」

別に音信不通だった訳ではないんだけどなぁ



又しても暫くの間沈黙が流れる
雲雀はその間ずっと俯いていた



「あ…あの雲雀さん?」



何となく気になった綱吉は
雲雀の顔をを覗き込もうとする

するといきなり腕を引っ張られ
綱吉が気付いた頃には既に綱吉は雲雀に抱かれていた


お互いの体温が感じられる



「バカ吉」



言葉と同時に強く抱きしめられる



「雲雀さん?」



綱吉はキョトンとした顔をする



「ありがとう…綱吉」



綱吉から送られたマフラーは
雲雀が今までに送られたどんな物よりも
一番嬉しく大切な宝物のになったのは言うまでもない



































でもね綱吉



君はわかっていないよ















僕が一番欲しいのは



















君といられる時間なんだから



















メリークリスマス!!











取りあえず あとがき

ここの雲雀さんはおバカな子です
勘違いしやすい子です
しかも
それに疑問を抱かないから
余計にたちが悪い
それでも
綱吉に対する愛情はしっかり
持っている雲雀さんです


ってコレは雲雀さんの説明だねΣ(°д°;)


え〜と
雲雀さんの為学校がある日も
夜遅くまで頑張って
マフラー作りをしていた綱吉


廊下で話かけてもあしらってたのは
眠気のせいでもあったが
マフラーの事
びっくりさせたいのに
話してしまいそうだったので
なるべく雲雀さんの事を
避けるようにしてました


マフラー作りが初めての上
不器用な綱吉は
獄寺に頼んで作り方を教わっていたとか






2008/12/23