作戦







十月十一日   深夜





辺り一面は深い霧に包まれていた



ガサガサガサ

とある森の奥深くに一つの洞穴があった
その奥にある鉄製のドアを開ける

キィィィィ



「遅かったですね…ジョット」



洞穴の中とは思えないほど
ゴージャスな部屋がそこにはあった
そして何故か一部だけもの凄く和風な一面が…

霧が紅茶を飲みながら優雅にジョットを出迎えた…



「むぅ…仕方がないではないか…
ひそかに作った基地だから視察に来た事がないので
何となくでしか場所がわからない上に…
霧で今一、方向感覚が狂ってな…」

「でも…助かったでしょ?霧…」



ニヤリと笑いながら手にある紅茶を口にする



「ありがとうな…霧…」



入り口からトテトテと座敷のある方へ歩き
靴を脱ぎ座敷に腰を下ろす



「その霧は…どっちの霧ですか(汗)?」

「む………」











「で…どうでしたか?」



霧は紅茶の入ったカップをテーブルに置き
真面目な顔をして本題に入る



「予想通りジェックスの仕業だった…」



ジョットはなぜかあった
カントリーマームをほおばりながら返答した



「予想通りではなく計画通りでしょ?ジョット…」

「…」



時刻は零時を回ろうとしていた
いつもなら深い眠りについている頃だ
眠気を紛らすかのように
カントリーマームをひたすら食べるジョット…



「この後、どうするんですか?」

「明日の朝…また、ボンゴレ本部に行く…」

「今度は戦う気ですか?」

「むぅ…」



ムシャムシャと五つ目のカントリーマームを食べ始める…



「にしても…こんな大事な事……
他の守護者に知らせなくていいんですか?」

「なんの為にお前を呼んだと思う…」



イスに座って紅茶をすする美しい容姿をした霧の守護者
座敷に座りカントリーマームをほおばる小さいなりをしているジョット

醸し出すオーラの違う二人は構わず話を続けた



「守護者の中で1番他の守護者と接点がないから…?」

「うむ…それに、この状況を
マヒィア嫌いのお前なら他の守護者に知らせないと思ってな…」



初めて入った隠し基地に興奮しているのか
いつもより口数が多いジョットであった



「そうですか…」



クフフとパイナップルヘアーのヘタを
揺らせながら紅茶をすする



「明日はジェックス以外の足止めを頼む…」



やっと食べる作業をやめたジョット
カントリーマーム完食数 13個
口の横には食べ零しがあった



「人使いあらいボスですね…」



既に時刻は零時を過ぎていた
外はさっきまであんなに霧かかっていたのに
嘘かのように晴れ晴れとした青い夜空が見えていた











深夜二時

>

カサカサ



「クフフ…すいませんねジョット……」



深い森の中で霧の姿が見える
手には真っ白いフクロウがいる



「さぁ…行きなさい」



霧は大きく手を振り上げた…
それと同時にバサバサとフクロウが飛んでいく



「間に合いますかね…」



ジョットは作戦に向かってぐっすりと熟睡していた…




-NEXT-





あとがき






カントリーマーム美味しいですよね
個人的にかなり好きです
特に抹茶味が好きです



2009.3.6