雨の中の光
雨が降る人気が無くなった寂しい夜の中
美しく輝く黄金の髪と
暗闇に溶け込んでしまいそうな程の
暗い藍色の髪は出会った
「お前ボロボロだな」
黄金の髪をもつ青年は道の角で
丸くなっていた藍色の髪に話しかける
「何ですか?貴方は…
やじ馬ならとっとと向こうに行きなさい」
藍色の髪を持つのは小さな少年で
見たかんじ十いってるかいってないかと
言った所である
少年は酷く汚れていてどうやら傷もあるらしい
雨の降る冷たい夜の中
この状態の少年を置き去りにすればきっと
少年は死んでしまうだろう
「来るか?」
優しくのばされたその手に少年は光を見た
-END-
霧との出会い
2009.7.19