荒れ地の光







町が荒れている



直ぐそこでカツアゲしている奴がいれば
町のど真ん中で殺しあいしている奴もいる
そんな悪に生きる人間が表立って生きている町だった



町の道の真ん中を歩いていく黒いマントの男がいた
悪が征してしまったこの町では道の真ん中を歩く事はつまり
この町のトップを表す



だが未だかつてこの町にトップと言われるような人は存在しない
誰もが夢見ていた道をいとも簡単に歩いていた
その男に誰もが苛立ちを持ち
一成に殴りかかった





だか…何が起きたのか殴りかかった人々は
次の瞬間地面で気絶していた



誰もが一瞬たじろぐ
だが一人だけ身を引かず男に話しかけた



「あんた…何者だ」



この男はこの町で最もトップに近いと言われている男で
突然の強敵の出現に冷静に対応した



「俺は…」



黒いマントを羽織った男が振り向く



「俺は…このマヒィをふぇいふるモホだ(この町を征する者だ)」



なんと男は口一杯に食べ物を詰め込んでいた
手にはまだ予備軍があるようだ



「ふざけやがって」



強く拳を握り力いっぱい殴り掛かる



「おお!強いなお前!」



いとも簡単に避けられてしまう
この後も一方的な攻防戦は続いた



それから何時間後上の方で点検作業していた作業員が
手を滑らせ直径五b程の看板が二人に襲い掛かってきた
誰もが二人の死を予感した

だが次の瞬間バタンと言う音はなく
よく見るとマントの男が降ってきた看板に向けて炎を放っていた



その姿にただ見とれる事しか出来なかった男は
このマントの男に対してカリスマ性を見
こいつなら命を捧げてもいい
一生ついて行くと心に決めたのだった






-END-



嵐との出会いでした






2009.7.19